memOriedit、つまりはMemory Edit。

記憶の編集と言うと、皆さま一度は願ったことがあるかと思います。

 しかし記憶、脳を弄る技術とは忌避されるものです。単に知性を司る最重要器官というのもありますが、記憶とは生き様であり、人生の結晶とも言えます。それを手前勝手に弄ぶなんて許されるはずがありません。そして、許されるはずがないからこそ魅惑の視線を一身に受けるのでしょう。

今作「memOriedit」はそんな私の"記憶"に対する思いから生まれました。

 生きた証である記憶を歪めるという冒涜、そうまでして叶えたい願い。倫理に反した行いの中にこそ、最も人間らしい色が映し出されるのだ……。と、気取ってはいますが結局のところ、記憶を弄繰り回す能力への憧れが止められなかったというだけのことでございます。

 怖い夢を見たら忘れたい、嫌なことがあったら消し去りたい、大切な思い出を永遠にし、薄れぬ愛を持ちたい。正であれ負であれ、誰もが望む夢の力。私はそれを手にしたいが、残念ながらここは現実。夢のような魔法はありません。故に、世界を作ることにしたのです。

 とはいえ、これは最初から考えていたことではありません。

 この作品は元々メンバーの一人が私に誘いをかけ、とある企画に参加するために作ったものでした。それが終わった際に「もっと広げたい!」と私が駄々を捏ねた果てにこうして本格的に作られることになったのです。本格的、と言っても初期に比べればの話であり、少人数で短期間と突貫工事もびっくりの有様。メンバーにはかなり迷惑をかけているので申し訳ない気持ちも多々あります。

 ですがそれはそれ、これはこれ。私はこの物語を作りたいし、先に私を誘ったのはメンバーなので受け入れてもらいます。

 現在の進捗はかなり不味いものです。が、しかし、この物語を世に出さねば創作者としての私が消えてしまいますのでやりきらねばなりません。現時点での目標は、「九州ゲーム大祭」と「愛知ゲームキャッスル」でデモ版の展示、「大阪ゲームダンジョン」で完成品の展示です。

 最初の目標、九州ゲーム大祭の開催日まで一か月を切ってしまいました。参加者の方々に面白いと思ってもらえるようなものを作って見せますので、ご期待ください

                         以上、シナリオ・アート担当ロスキーでした。